インスタの埋め込み表示ができなくなるかも？

Meta社は2024年12月4日をもってInstagram Basic Display APIの提供を終了しました。このAPIは、Instagramアカウントから基本的なプロフィール情報や投稿情報を取得し、外部ツールやWebサイトで利用可能にするものでした。個人・ビジネス・クリエイターアカウントのいずれにも対応していましたが、今回の変更により「個人アカウント」のデータ取得が完全に停止されます。一方、ビジネスおよびクリエイターアカウントのデータは、引き続きInstagram Graph APIを使用して取得可能です。

API終了の背景と影響

　Basic Display APIは、Instagram投稿の埋め込みやデータ取得に広く使われており、個人開発のツールやWordPressプラグインでも多く採用されています。しかし、今回の提供終了によって「個人アカウント」からのデータ取得は完全に不可能になります。このため、Webサイトや外部ツールを利用してInstagramと連携している場合、ツールの対応状況を確認し、必要に応じてGraph API対応のサービスに移行する必要があります。

　特に日本国内では、無料で利用できるWordPressプラグインが多くのサイトに導入されていますが、Basic Display APIを使用しているツールでは新規投稿の取得ができなくなり、サイトで投稿が表示されなくなる可能性があります。

対応が必要なユーザーの具体策

今回の変更に対する主な対応策は以下の2つです。

Instagramアカウントを「ビジネス」または「クリエイター」に変更

　現在「個人アカウント」を使用している場合、これを「ビジネス」または「クリエイター」に変更する必要があります。これにより、投稿データやプロフィールのインサイト情報が取得可能になります。

使用中ツールのGraph API対応状況を確認

　既存ツールがGraph APIに対応していれば、ハッシュタグやメンションを通じた投稿収集などの機能は継続して使用可能です。ただし、Basic Display APIを使用していたツールでは新たにGraph APIへの対応が必要な場合もあるため、運営元に確認を取ることが推奨されます。

影響を受けるツールと対応状況

多くのツールが今回のAPI終了に影響を受ける可能性があります。一部の例を挙げると以下のような状況です。

WordPressプラグイン

　「Social Slider Feed」や「WPZOOM Social Feed Widget & Block」など多くの利用者がいるプラグインはBasic Display APIに依存しており、投稿表示が困難になる可能性があります。

Instafeed.js

　国内でも利用されているこのツールも、API終了の影響を大きく受ける可能性があり、対応策は未発表です。

Shopify連携アプリ（例: Instafeed）

　国内外で利用者の多いShopifyアプリでも、個人アカウント経由の投稿取得に依存している場合、利用が難しくなる可能性があります。

一方で、既にGraph APIに対応しているツールは影響を受けにくく、今後も継続利用が期待されます。

今後も利用可能なツール

以下のツールはGraph APIに対応しており、API変更後も利用可能性が高いとされています。

EmbedSocial

　ビジネスおよびクリエイターアカウントからの投稿取得に対応しており、WordPressやShopifyなどさまざまな環境で利用可能です。日本語対応のサポートがあるのも特徴です。

Letro

　ユーザー生成コンテンツ（UGC）の活用を中心にWeb連携をサポートするサービスで、サポート体制も充実しています。

OWNLY

　SNSキャンペーンとUGCの管理に特化しており、API変更にも柔軟に対応しています。

Smash Balloon

　WordPressプラグインとして、ハッシュタグ経由の投稿収集に対応しているため、API終了後も利用継続が可能です。

選定時のポイント

今後ツールを選定する際には、以下のポイントに注意することが重要です。

サポートの信頼性

　連絡の取れるサポート体制が整っていることを確認し、API変更に伴うトラブルにも迅速に対応できるサービスを選びましょう。

高い稼働率のシステム

　システム中断が発生しないよう、API変更にも柔軟に対応するサービスを選ぶことが推奨されます。EmbedSocialなどは稼働率を公開しています。

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