国内電通グループでの調査によると2023年もインターネット広告は伸びる
電通グループの5社(CCI、D2C、電通、電通デジタル、セプテーニ・ホールディングス)は、電通が2023年2月24日に公表した「2022年 日本の広告費」調査結果に基づいて、「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」というレポートを発表しました。
これによると、2022年の日本の総広告費は7兆1,021億円で過去最高。インターネット広告費は3兆912億円で前年比114.3%増。運用型広告やビデオ広告が成長し、全体の43.5%を占めた。社会のデジタル化が背景にあり、インターネット広告は持続的な高成長を続けています。
以下、2023年03月14日 調査レポート 「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」からの抜粋です。
「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」のポイント
1. 検索連動型広告が9,766億円で、前年比122.2%と大きく成長
広告種別で見ると、検索連動型広告は前年比122.2%と大きく成長し、インターネット広告媒体費に占める構成比は39.4%となった。
2. 運用型広告が2兆1,189億円で、推定開始以降はじめて2兆円を突破
取引手法別で見ると、運用型広告は前年比115.3%の二桁成長となり、インターネット広告媒体費に占める構成比は85.4%となった。
予約型広告は前年比117.7%、成果報酬型広告は前年比102.7%といずれも成長した。
3. ビデオ(動画)広告が5,920億円
ビデオ(動画)広告は前年比115.4%の二桁成長となり、うちインストリーム広告は3,456億円で、全体の58.4%となった。
2023年は前年比115.7%と引き続き高い成長率を維持し、6,852億円まで増加すると予測する。
4. 2023年インターネット広告媒体費は、2兆7,908億円まで増加する見込み
インターネット広告媒体費は2023年も堅調に推移し、全体で前年比112.5%の2兆7,908億円まで増加すると予測する。
これらを見ると、動画広告の中のインストリーム広告は3,456億円で全体の58.4%となっていることから、インストリーム広告の伸びは顕著のようです。
そう考えるとテレビを見る人が少なくなり、テレビCMから、SNSやYouTubeなどのインストリーム広告に、シフトしているんでしょうね。
インターネットが普及したころは、一般の人がホームページのブログで情報発信をし、その情報を検索してこれまでのマスメディアでは発信されなかった、ニッチな情報を知ることができていました。それが今では、動画でまとめられており、しかも見る側は倍速で見ることで、ブログなどの文字を読まなくても早く内容を理解することができます。
また、Instagramの活用も変わってきています。
前は「映える写真」がキーワードでしたが、今はまとめコンテンツがキーワードとなっており、ホームページの各ブロックごとのコンテンツをまとめて、Instagramで5〜10枚くらいの画像で紹介しているような感じです。
つまり、ホームページから情報を得るのではなく、Instagramがホームページみたいな使われ方になっています。
昔と明確に違うのは、見るユーザー側は、早くに、ポイントを絞った情報を知りたい。という流れです。
移動の隙間時間に見るとか、寝る前にささっと見るとか、情報収集に時間をかけたくない。という流れは、しばらく続くと思われます。